読書から始めるリスキリング入門

リスキリング

「勉強なんて、学生以降やってない」と言う人は、まず読書から始めてみるべき!

2023年ごろから話題のリスキリング。
そもそもリスキリング(Reskilling)とは、技術革新やビジネスモデルの変化に対応するために、新しい知識やスキルを学ぶこと。

「新しい知識やスキル」を学ぶのだから、
本を読んで新しい知識を手に入れてもいいのでは?と私は思っている。
語学やプログラミング、資格の習得。
そしてそのスキルを活かして転職!などいろいろ言われているけど、
結局は『これから何がどうなるかわからないから、みんな積極的に勉強して時代の流れに乗ろうね』ってことかな、と私は考えている。

だからと言って、「さっそく勉強して資格を取ろう!」となるのは危険。

今の自分は「文章が読める」のか

というのも、資格だろうと語学だろうと、独学するならまずテキストを読むことから始まるからだ。

私の周囲でも、何人か目にしてきた例だが
日常的に本を読んでいない人が、いざリスキリングと意気込み、
資格のテキストをいろいろ買ってきて、「バリバリ勉強しよう!」となっても、
テキストの解説を読むだけで疲れてしまい、
勉強に挫折してしまう。
というパターンがとても多い。

これは、「文章を読む」ことに慣れてないから起こること。
まず「今の自分は、文章が読めるのか」を確認しないといけない。

大量の文字を読み慣れているか

いやいや、自分は毎朝新聞を読んでるし、ネット記事も読んで文章には慣れているよ。

と言う人もいるだろうけど、そもそもWebニュースなどで使われている文章は
スキマ時間に読めるように、一文が短かったり、記事の文字数自体が少ない場合が多い。

新聞もWebニュースほどではないものの、
1記事800~1000文字ほどで書かれているそう。
だいだい、400字詰め原稿用紙2枚~2枚半ぐらい。
記事の内容にもよるが、けっこう少ない印象だ。
必要な情報を簡潔に端的にまとめてあるのだろうが、読み物としては量が少ない。

ちなみに、小説(文庫版)は15万~18万文字。自己啓発本でも10万文字前後だそう。
今読んでいる文字数より、はるかに多く、読みにくい文章が本には詰まっている。

己の読書体力を知る

そしてなにより、本を読むと疲れる。
内容を理解するために考え込むし、眼もシパシパする。
集中して同じ姿勢のまま長時間いたりすると、体がバキバキに凝る。
特に腰痛持ちは、大変つらい。

そもそも、年を重ねると集中するだけで、とても体力を使う。
読書は体力勝負なのだ。

さらに独学となると、「頭を使って知らないことを学ぶ」、という活動も入る。
・「読書」という、今まで行っていない活動
・「勉強」という、新しいことを学ぶために脳を使う活動
・「座る」という、体に負荷のかかる姿勢を取り続ける

これらが今の自分にできるのかどうか。
リスキリングに取り組む前に、確認してみること。

リスキリング前のウォーミングアップ

そのためにも、ぜひ「本を1冊読み切れるのか」を挑戦してみて欲しい。
読む本は、今自宅にある小説でも、最近話題の本でも何でもいい。
次の休みに近所の図書館に行って借りてきてもいい。

今の自分が、文章を読んで理解できるかどうか。
本1冊を、どれくらいの時間で読み切れるのかどうか、を確認してから
勉強に取り掛かっても、遅くはないと思う。

少なくとも私は、本が読めず内容の理解が進まず、独学に苦労したので、
ぜひウォーミングアップだと思ってやってみて欲しい。

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